東彼杵郡川棚町百津郷にて、30年以上経ったお墓の金箔入れ。現地での作業のようす

長崎県平戸市をはじめ、松浦市、波佐見町など長崎県北部で墓石のお仕事をさせていただいております、中村石材工業の中村です。東彼杵郡川棚町百津郷にて、30年以上経ったお墓の金箔入れをお任せいただきましたので、ご紹介いたします。

 

東彼杵郡川棚町百津郷 金箔貼り

 

今回のお客様は、弊社のホームページをご覧になってご連絡をくださいました。お墓のある川棚町は、波佐見町のお隣になります。

 

川棚町の地域墓地にあるお客様のお墓です。とても大きく立派なお墓です! 建てられて30年少し経っていますがきれいにお掃除されていて、大切にお参りされているのが分かります。

 

建てられて30年以上経っていることもあり、お墓の金箔部分はほとんどはがれてしまっています。お墓の棹石正面のほか、花立や線香立・水入れの前面、外柵の高覧や納骨室の扉部分など、細かい部分に入っていた金箔も取れてしまっています。

 

納骨室の扉部分は、金箔はほぼはがれてしまい、下地のカシューという黄色い塗料もほとんど残っていない状態でした。

 

こちらは外柵の高覧の彫刻です。細かい部分にわずかにカシューが残っています。離れてみるとどんな彫刻なのかよく分からない状態です。

 

正面彫刻です。こちらも彫刻の奥の方にカシューが残っているくらいです。お墓を全体的に確認してお客様にご報告すると、とにかく金箔が取れているのが気になるので、お墓の洗浄等はせずに金箔入れのみをご依頼いただきました。

また今回は全ての作業を、墓石を取り外すことなく、すべて現地で行います。墓石を取り外して工場で作業をする場合は、金箔入れの工程以外に取り外し工事が必要になりますので、解体・設置の手間と費用がかかりますが、現地で行えばその分の費用面でのご負担がかなり少なくなります。

 

施工のようすです。金箔の入れ直しでは、まずは文字の中の汚れをブラシなどできれいに取り除くところから開始します。その後、金箔の下地になるカシューという塗料を塗ります。

 

カシューの乾燥状態を確認しながら、金箔を貼っていきます。細部まで丁寧に入れていきます。現地で金箔入れを行うときは、金箔が風で舞って飛んでしまわないように、シートを被って作業をします。カシューを入れ、乾きの状態を見て金箔を入れるという工程を一か所一か所繰り返して、お墓全体の金箔を入れていきます。

 

お墓全体の金箔入れが完了です!!

お墓本体と墓誌、納骨室部分、外柵の高覧や門柱など、すべてきれいに入れ直して、輝きを取り戻しました。ひとつひとつ手作業ですので、数日かけて完了しました^^

 

お墓部分です。棹石正面の家名部分のほか、その下の受け鉢の前面、線香立や水入れ、花立の前面などの細かい彫刻部分にもきれいに金箔が入りました。右手の墓誌は、額字部分と仏様のお名前部分には金箔を入れています。お写真にはありませんが、お墓の背面の建立者の方のお名前部分も入れ直しています。

 

正面彫刻部分です。お墓に貼る金箔は、金の純度の違いで輝きや色味にも違いがあります。純度の高い1号は色が濃く赤みがあって、純度が少し下がると少し黄味が強く白っぽくなります。弊社では、特にご指定がない場合は美しく仕上がる1号を使用しています。

 

納骨室扉の彫刻です。とてもきれいに仕上がりました! 遠くから見ても彫刻がよく分かります。

 

高覧の細かい部分も、くっきりして見えやすくなりました。今回のお客様のご家紋はかなり細かい部分もあったので、やりがいのあるお仕事でした^^

 

完成のようすは、お客様にも立ち会ってご確認いただきました。「新品のようにきれいになったね!」と、とても喜んでくださっていました^^ ここまできれいになるとは思っていらっしゃらなかったご様子で、「とてもきれいにしていただいてありがとうございました」と感謝の言葉もいただきました。このたびは、数ある石材店の中から弊社にお墓の金箔入れをご依頼いただきまして、ありがとうございました。これからも末永く、気持ちよくお参りいただければ嬉しい限りです。お墓のことでなにかお困りのことがございましたら、またいつでもお声かけください。

お墓の金箔の入れ直しは弊社の主なお墓仕事のひとつで、年間多数のご依頼をいただいています。今回お邪魔した川棚町もほとんどのお墓が金箔を入れている地域ですので、同じようにお墓を建てられてしばらく経ち、文字が読みにくくて気になるという方も多いのではないでしょうか? 環境などにもよりますが、お墓の金箔はだいたい20年前後で劣化が始まりはがれてきます。お参りされていて気になる際は、どうぞお気軽にお声かけくださいませ。

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お墓の金箔入れ