唐津石のお墓の追加彫刻とクリーニング・金箔入れ。東彼杵郡川棚町

長崎県平戸市をはじめ、松浦市、波佐見町など長崎県北部で墓石のお仕事をさせていただいております、中村石材工業の中村です。東彼杵郡川棚町にて、唐津石のお墓のクリーニング・金箔入れ、追加彫刻をご依頼いただきましたので、作業の様子をご紹介いたします!

東彼杵郡川棚町 洗浄・金箔入れ

 

弊社のホームページをご覧になったお客様からメールでお問合せをいただきました。川棚町にある墓地にお墓があり、戒名彫刻等をご希望でしたので、さっそく現地確認をさせていただきました。

 

ご相談のお墓です。以前も仕事をさせていただいたことがある墓地でしたので、お墓の場所を伺って、送っていただいたお写真を頼りにお墓を確認しました。昔ながらの唐津石の立派なお墓です。お客様のご希望は、ご家族様の戒名を彫刻することと、金箔の入れ直し、お墓のクリーニングでした。状態を確認してお見積りを差し上げ、工事をご依頼いただきました。

 

工事が始まっています。まずは手を合わせて作業開始です。唐津石は、特有の苔やカビのような汚れがつくことも特徴です。専用の薬品なども使用しつつ研磨の技術を利用して、高圧洗浄等も行って汚れを落していきます。

 

おおよそクリーニングが終わったら、棹石側面に新しいご戒名を彫刻しました。お二人分のお名前です。石を取り外さずに、現地で彫刻しました。

 

クリーニングを終えた彫刻部分はこのような状態です。黄色いものは金箔の下地剤です。中の汚れをきれいに取り除いてから金箔を入れ直していきます。

 

現地で金箔入れを行います。お盆前でとても暑い時期だったので、パラソルを使いつつ作業させていただきました^^;

 

金箔入れの様子です。汚れを取り除いたら、まずは下地のカシューという塗料を塗ります。そのあと乾燥状態を確認しながら、頃合いを見て金箔を入れていきます。現地での金箔入れは、金箔が風で飛んでしまわないようにシートを被って作業しています。

 

金箔をすべての箇所に入れ直し、隅々の目地入れまで、すべての作業が完了しました!

 

正面から見たところです。棹石正面の家名部分、上台と水入れ、一体型花立の家紋、香立にも家紋があり、すべてきれいに金箔が入りました。

 

きれいに仕上がっています。金箔は純度によって色の濃淡に違いがあります。弊社ではできるだけ純度の高いものを使用しています。

 

家紋は昔ながらの手彫りでした。細かい部分は金箔を入れるのも慎重に行っています。くっきりとして見えやすくなりました。

 

お客様は工事最終日にお越し下さったので、現地でご確認いただきました。今回新たに彫刻されたのはお父様とお母様のお名前だそうで、亡くなられてからしばらく経たれていたので、「やっと彫刻できてよかったです、ありがとうございました」とホッとされたご様子でした。彫刻とあわせてお墓もきれいになり、ご両親様にもきっと喜んでいただけていると思います。このたびは弊社にお声かけいただきまして、ありがとうございました。何かお困りの際は、またお気軽にご連絡くださいませ。

今回は、唐津石のお墓のクリーニング・金箔入れのご相談でした。地域柄、唐津石のお墓に関するご相談はたくさんいただきますが、唐津石は現在よくお墓に使われる御影石とは性質が違い、長い間に少しずつ水分を吸うことで苔やカビが生えてしまうこともあります。クリーニングの際は水だけでは汚れが落ちにくいこともあるので、専用の薬品を使用することも必要です。また、唐津石のお墓は金箔を入れているお墓がほとんどなので、あわせて金箔を入れるご依頼も多いです。一度きれいにしておくと次の世代くらいまでは気持ちよくお参りいただけるようになりますので、お墓の汚れや金箔の状態など気になる際は、どうぞお気軽にご相談ください。