佐世保市高梨町の難所の墓地にて、お墓の解体工事。改葬に伴うお墓じまい
長崎県平戸市をはじめ、松浦市、波佐見町など長崎県北部で墓石のお仕事をさせていただいております、中村石材工業の中村です。佐世保市高梨町の機械の入れない難所の墓地で、お墓の解体工事をお任せいただきましたので、工事の様子をご紹介いたします。
佐世保市高梨町 お墓じまい
ホームページをご覧になったお客様から、お墓じまいをご相談いただきました。現地でお客様とお会いしてお墓を確認させていただくことになり、早速現地へ向かいます。
お墓までは、この狭い階段を上っていきます。佐世保市内、特に市街地では、こうした斜面に造成された墓地がほとんどです。大きな機械はもちろん入ることができないので、工事にはノウハウが必要になります。
こちらがご相談いただいたお墓です。昭和55年建立、建立から40年以上が経ったとても立派なお墓で、きれいにお掃除もされています。お客様のお話では、最近脚を悪くされたのでお参りに行くのが難しくなり、お墓じまいをお考えになったそうです。車を停めた場所から4,5分は登ってくる場所でしたので、本当に大変な思いをされていたと思います。ご遺骨は、お住まい近くのお寺様へ改葬されます。お見積りを差し上げて弊社に工事をお任せいただくことになり、後日工事に入りました。
工事の前に、ご遺骨の取り出しをお手伝いしてお客様にお渡ししました。納骨室の蓋石になっている前机も、とても大きく重量がありました。
ご遺骨の取り出しが終わったら、お墓の解体を進めていきます。そのままではとても運べないので、現地で石を小割りにして運びます。今回は運搬車も近くまで入れなかったので、手で運べる大きさまで小さくします。棹石や台石なども順に割っていき、今はドリルで下台に穴を開けています。
石目を見てドリルで開けた穴に「セリ矢」という道具を入れました。これをハンマーで打ち込んで、石を割ります。
持ち運べる大きさまで割ったら、二人がかりで天秤棒を担いで、人力で運搬車まで運びます。階段もあってかなりの重労働で、数日かけての作業でした。
運搬車に積み込んだら、トラックまで慎重に運びます。こんな細い道もありましたので、特に注意しながら進みます。
すべて運び終えたら、きれいにお掃除をして工事完了です。
納骨室の底にある息抜きは土のままなので、お客様からのご要望で草が生えないようコンクリートを充填して仕上げました。
お客様も近くまでお越し下さって、作業の様子も見てくださいました。「こんな大変な場所で作業していただいて・・・」とおっしゃっていましたが、これまで長い間、これほどきれいにお墓を保たれるのはとても大変なご苦労があったと思います。お墓じまいは寂しいお気持ちもあったと思いますが、これからはお参りしやすい場所で、これまでより気軽にお参りいただけるよう願っております。このたびは弊社に大切なお墓の解体工事をご用命いただきまして、ありがとうございました。
佐世保市内の墓地は、これまでにもご紹介したように、斜面に造成された墓地が多いです。お若いころは問題なかった方でも、ご高齢になってお参りが難しくなったとお困りのご相談はよくいただきます。お墓やご先祖様を大切に思われている方ほど、なかなかお参りに行けないことを申し訳ないと感じていらっしゃるようです。長い間大切にされてきたお墓は思い入れもありますし、できる限りお参りしたいお気持ちももちろんあると思いますが、なかなかお参りに行けないままにしておくより、こまめにお参りに行けるお近くに改葬・引越しされるのも、心のこもったご供養の方法だと思います。同じようにお悩みの方がおられましたら、どうぞお気軽にご相談ください。